2023年 新年のご挨拶

新年あけましておめでとうございます。
平素は、一般社団法人日本レジャーホテル協会に格別なるご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

一般社団法人日本レジャーホテル協会 会長 清水祐侍
3年にわたって続くコロナ禍を経て、私たちは改めて「レジャーホテルの価値とは何か」「シティホテルやビジネスホテルと差別化とは何か」を自問する必要があると感じます。

当協会が設立された昭和の時代、レジャーホテルは他の宿泊業態にはない価値を提供し顧客を獲得。高収益ビジネスとして経営基盤と市場を確立していきました。
しかし、1990年半ばからあらゆる業種において価格競争が激化し、レジャーホテル業界もそうした価格競争に飲み込まれていきました。価格決定権がお客さまの側にある価格競争では、多くの中小企業は生き残っていくことはできません。事業者が価格決定権を持つことが、中長期的に利益を生み、生き残りにつながっています。

もちろん、それは決して簡単なことではありません。
だからこそ、商売の原理・原則に立ち返り、「レジャーホテルの価値とは何か」を自問すべきだと思うのです。

2年前に私はこう提言させていただきました。
「自由時間を楽しむことこそレジャーホテルの原点。長年にわたって続いてきたレジャーホテルの存在価値は「利用する2人とも幸せになっていただくこと」なのです」

まさにこれこそが、カップル需要に特化してきたレジャーホテルの価値であり、差別化の原点だと考えます。

一方、人手不足や旅館業法への対応など、レジャーホテル業界が長年抱えるいくつかの課題が解決されないままとなっています。また、2024年4〜9月に予定されている新紙幣導入は、業界に大きな影響を与えると思われます。

これまで私たちレジャーホテル事業者は、好景気だった過去の成功体験をひきずったまま、コロナ禍を超えて大変革期を迎えます。これまでは、さまざまな課題に対して「なんだかんだいっても、このままで大丈夫だろう」「無事乗り切れるだろう」と態度をあいまいにしたまま、これまでやり過ごしてきました。
しかし、時代は大きく変わっています。私たちが直面する諸問題は「なんだかんだ」の現状維持の発想で乗り切れるものではありません。

2023年は、レジャーホテル事業者がこれらの課題に真摯に向き合って、「やっちゃえ」と革新と進化の道を探っていく1年となるのではないでしょうか。こうした課題解決の先にあるのが、「レジャーホテルの価値創造」や「シティホテルやビジネスホテルとの差別化」への取り組みにつながっていくのだと思います。

協会においても、会員サービス委員会や総務委員会などでこれらの問題解決の手法を探り、その成果を協会員に向けて広く発信し、共有することで、各事業者の経営判断を支援していきたいと考えています。
「Vision 3000」の実現に向けて、2022年に「6ブロック制」・「3委員会」を発足させました。現在、提携16団体を含め約2600店舗の組織数となり、早期に会員数3,000店舗を達成したいと考えています。

そして、さらなる50年に向けて、「近代化」「健全化」「社会的地位向上」に向けて、力強く皆様とともに踏み出してまいりたいと願っています。

最後に、皆様におかれましては、本年も引き続き当協会へのご理解とご協力を賜り、共に力を合わせて協会活動に取組んでいただきますようこころよりお願い申し上げ、新年のご挨拶とさせていただきます。

2023年1月
一般社団法人 日本レジャーホテル協会
会長 清水 祐侍