会長挨拶

会長よりご挨拶

一般社団法人日本レジャーホテル協会 会長 清水祐侍

一般社団法人 日本レジャーホテル協会の会長を務めさせていただいております清水祐侍と申します。

当協会は、昭和48年7月に厚生労働省の管轄団体として設立されました(当時は、日本自動車旅行ホテル協会という名称でした)。以来、50年以上にわたり先輩諸氏より受け継がれながら、現在、レジャーホテル関連唯一の全国的業界団体として活動に力を入れてまいりました。

この2023年に50周年という節目の年を迎えることができたのですが、50年の長きにわたって協会が継続し、発展してこられたのも、歴代の理事や諸先輩方、2,000店舗を越えるまでになった現正会員の皆様方、提携団体、賛助会員の皆様方のおかげであり、ここにあらためて御礼を申し上げます。

昨今の社会情勢をみると、3年間続いた新型コロナ禍におけるさまざまな規制がようやく緩和され、街には活気と賑わいが戻ってきてきました。コロナ禍で大きなダメージを受けた街の飲食店やレジャー施設なども、先の見えない暗闇のような時期を抜け出し、明るい未来につながる道程がようやく見えてきたと感じているでしょう。

しかし、すべての事業者が明るい未来に進んでいけるとは限りません。地域の飲食店などをみていると、コロナ禍の苦境の3年間を漫然とやり過ごすのではなく、新メニューを開発したり従業員教育に注力するなど前向きな努力をしてきた事業者ほど、コロナの規制緩和後に売り上げを伸ばしています。つまり「ピンチをチャンスに変えるための努力」が重要だということです。

これは昨今の宿泊業界にも当てはまります。シティホテルやビジネスホテルはコロナ禍で大きなダメージを受けましたが、そうした苦境のなかで「カップル向けのデイユース」という新たな付加価値を創造する努力を続け、いまや我々レジャーホテル事業者の手ごわい競合勢力となっています。これもまさに「ピンチをチャンスに変えた」好例だと言えるでしょう。

私たちレジャーホテル事業者も、若年カップル客の減少や単価下落、人材不足といった慢性的な課題を抱えています。しかしこうした「ピンチ」も、私たちの努力次第で「チャンス」に変えられるのではないでしょうか。たとえば従来のカップル客だけでなく、シニア、女子会、インバウンド、ビジネス、富裕層など新たなターゲット層を開拓することで、レジャーホテル事業の可能性は大きく広がっていくでしょう。

 もちろん同時に、他の宿泊業態にはないレジャーホテルならではの魅力を、しっかりと発信していくことも重要だと考えます。それはすなわち「利用するお2人が幸せな時間を過ごせる空間」という、レジャーホテルの原点を再確認することでもあります。

私たち日本レジャーホテル協会は、個々の事業者が「チャンス」をつかみ、明るい未来を歩むためのサポートに、今後も注力していきます。未来創造にむけて策定した「Vision3000」に基づき、昨年は「6ブロック制」「3委員会」を発足させるなど協会の組織体制を刷新しました。この新たな組織をじゅうぶんに機能させ、レジャーホテル事業者にとって真に有益な情報や正しい知識を発信していきます。都市部で多店舗展開する事業者にも、地方で小規模展開する個人事業者にも、変わらぬサポート体制を提供することが、協会の理想形であると考えます。

そして、この先の、さらなる50年の明るい未来に向けて、「近代化」「健全化」「社会的地位向上」を実現するために、皆様とともに力強く踏み出してまいりたい。この言葉をもって挨拶とさせていただきます。

一般社団法人 日本レジャーホテル協会
会長 清水 祐侍