会長挨拶

会長よりご挨拶

一般社団法人日本レジャーホテル協会 会長 清水祐侍

一般社団法人 日本レジャーホテル協会の会長を務めさせていただいております清水祐侍と申します。

当協会は、昭和48年7月に厚生労働省の管轄団体として設立されました(当時は、日本自動車旅行ホテル協会という名称でした)。以来、40年以上にわたり先輩諸氏より受け継がれながら、現在、レジャーホテル関連唯一の全国的業界団体として活動に力を入れてまいりました。

昨年度は、新型コロナウイルス感染症の流行による緊急事態宣言やまん延防止等重点措置が続いた厳しい一年となりました。さらには新たな変異株による感染拡大など、新たな脅威も心配されています。しかしながら、ワクチンや治療薬によって、一歩ずつ着実に良い方向へと進んでいるように感じます。そして、コロナ禍は私たちの社会や経済に大きなダメージを与えている一方で、さまざまな変化を生み出し、その中で新しいビジネスや文化も生まれつつあります。

さて、年明け早々にオミクロン株が急激に感染拡大するなど、コロナをめぐる情勢は余談を許さない状況が続いています。私たちホテル事業者も、この先しばらくはWithコロナに対応した経営が求められます。レジャーホテル業界は他の宿泊業態と比べて、コロナの影響が少ないと言われていますが、個別にみていくと大きな経営打撃を受けた店舗も多く、とくに繁華街立地のホテルは苦境に陥っています。レジャーホテル協会としても、そうしたホテル経営をさまざまな角度からサポートしていきたいと考えています。

2年を超えるコロナ禍により消費者の価値観や生活様式が大きく変わり、簡単には元に戻らないでしょう。レジャーホテル事業者も、それにあわせて変わらなければいけません。 それは「変化」ではなく「変容」、つまり表面的ではなく本質から変わっていくべきだと私は考えます。実際、レジャーホテルの競合はコロナ禍で大きく「変容」しています。大手資本のシティホテルやビジネスホテルがデイユース・カップルプランをスタートさせ、レジャーホテルの休憩利用がそこに流出しています。私たちは「それでもやっぱりレジャーホテルのほうがいい」とお客さまに思わせるだけの新しい価値を創造しなければいけません。もはや「変容」しなければ、生き残っていけないのです。

協会が策定した「Vision3000組織変革構想書」の真の目的は「3,000店になったときにしっかりと機能する組織づくり」にあります。会員数3,000店は、そう遠くない時期に必ず達成するでしょう。問題は、そのときに協会組織がどうあるべきか、会員をどのようにサポートできるかです。 「温故知新」という言葉がありますが、それをさらに掘り下げた「温故“創”新」が、体制づくりには必要だと考えています。レジャーホテル業界には、草創期から脈々と受け継がれてきた独自のビジネスモデルがあります。コロナ禍で集客を確保できたのも、他の宿泊業態にはない昔ながらのビジネスモデルが、密を避けたい利用者ニーズにピタリとはまったからに他なりません。 そうした従来のビジネスモデルの利点を残しつつ、ニーズの変化にあわせて「変容」させて、新しいビジネスモデルを作り出す必要性があるのです。

本計画に基づいて各地域を主体とした組織改革(全国6ブロック制移行)を推進して全国レジャーホテル同業者の団結力の向上に繋げ、早期に現在の会員数2,000店舗から3,000店舗へと拡大し、レジャーホテル業界全体の事業環境改善へと成果を挙げてまいりたい所存です。会員の皆様におかれましては、本計画の実行推進のご協力をお願い申し上げます。

一般社団法人 日本レジャーホテル協会
会長 清水 祐侍